boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

意外と知られていないパン屋の実情。

最初にパンの製法の一つ「直捏法」(ストレート法)を簡単に。

 

ミキシングで生地を作る→一次発酵→分割→ベンチタイム(20分ほど休ませます)→成型→二次発酵→焼成と言う流れ。

 

 

一口にパン屋と言っても「製造」の部分だけ取って見ても様々な形態がある。

 

ヴィドフランスのようにミキサーが無いお店。

セントラル工事で生地は成型まで終えているので、その後生地は冷凍してから各店舗へ。各店舗では、生地を解凍してから二次発酵→焼成を行う。

 

アンデルセンのような所は一部だが、完成した生地を仕入れて一次発酵以降を店舗で行う形もある。店によっては、焼成を半分終えた状態で仕入れる所もある。

 車なんかで売ってるやつに多い。焼くだけ簡単!

 

大型ショッピングモールなどに併設されている店舗などは生地作りからするものの

 その小麦粉には乾燥して粉末状になった卵や牛乳、油脂などが最初から配合された物を使う場合がある。所謂、ミックス粉と言うやつ。

 

ミックス粉の代表はミスド

 店舗ではミックス粉にイースト類と何種類かの水分を加えて機械にかけると簡単に生地が出来る。

 

個人店舗などで全て手作りしてますよー!て所は、小麦粉にその他の材料→砂糖、塩、各種油脂、卵や牛乳と言った水分をその都度計量して加えて、生地作りを行う。

 自家配合→略してジカハイ、生地から仕込む→スクラッチなどと言われます。

 

今現在はどうなっているか分かりませんがね。😅

 

ただし!全て自分の店舗でゼロからやってますよー!て所でも冷凍生地は使います

 

自分の所で作った生地を分割後にただ丸めて自分の所で冷凍→保存しておく、又は、成型までして冷凍保存しておく。日商30万を超えて来ると条件にもよるが冷凍生地と併用しないと生産が追いつかないばかりか労働時間が物凄く長くなります。で、生地を冷凍するにあたっては冷凍に向いている生地ってのがある。 一言で言うと「リッチな配合」の生地。小麦粉以外の副材料の中でも特に砂糖や水分量が多い生地が向いていると言われています。

 

代表は菓子パンの生地っすね。

 

冷凍する場合は発酵を一瞬でも早く止めたいので機械を使って分割、丸めまで一気に行います。その名も分割丸め機。そのまんま。1キロ前後の生地の塊を一気に30等分にした後綺麗に丸めてくれる優れ物。丸めた生地は綺麗にアルミの板に並べてショックフリーザーと言う強力な業務用冷凍庫にて入れて冷凍します。常時100種類位揃えている中規模の店舗には必須アイテムですね。当日の工程においては、このように予め保存してある生地の解凍から始めるラインと、フランスパンなど冷凍に向かない、当日仕込んで当日焼き上げるパンの主に二つの生地の生産ラインが同時進行して行きます。

 

そこに折り込み生地のクロワッサン等も絡んで来るんですけどね。

 生地を冷凍するって当たり前の世界って話。

 

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これはミキサーです。

本業を忘れない為に。