独立する前に長年お世話になった会社の創業者。
調理師として入ったお店で、パン部門に回されてパンを知り、もっとパンを勉強したい!と転職した先のパン屋の創業者。
最初のお店では、粉会社の当時業界で5本の指に入る技術者から直々に指導して頂き、その技術者に教えてもらった会社なんだけど創業者もこれまた業界では有名人。
後から聞いた話では粉会社の人と同年で大変仲が良かったらしい。
なるほどね。
その創業者は法人設立と共に爆発的に売れた店舗を最後に引退して、2代目に跡を譲った。引退しても会長として毎日現場に顔を出し、自宅に研究室なるものを作ったので仕事が終わってそこに通う日々が続いていた。
2代目の手足となって動き出してからは、各店舗への見回りが多くなって研究室には行かなくなった。
各店の店長に、会長が寂しがっているからと、研究室への勉強会参加を促したが、激務の後の勉強会参加者は次第に減っていった。😥
それならば!と、不定期ながら会長主催で、全社員参加の勉強会も開催されるようになったのだが、それもいつの間にか無くなったなー。
そして、会長の顔を見る機会がめっきり減ってきたある日
会長が突然熊本に一人で店を出すと言い出した。😅
しかも石窯付きのデカイヤツ。
やっぱり現場が無いとそうなるんだね。😅
長年続けてきた人はやめられないんだ。
仕事辞めて、2年ほど自由に遊び続けていた結果、そうなった。
その時他に色々と思う事もあったのだけども
熱源が「蒔き」であると言う初めての石窯に興味津々の私。
事前に会長に根回しして、2代目には自由に動けるのは私しかいないと、適当な事を言って会長のお店の立ち上げに加わる事にした。
初めての薪の取り扱いと熱源の違いによる焼き上がりの差に試行錯誤が続く楽しい日々。←今まではガス
仕事終了後の温泉と美味しい食べ物と美しい自然。
店がある程度軌道に乗ってしばらく経ったある日。
この店やるから継ぎなさいと。←もう、飽きたんかい!
元家族と何度か下見に行ってかなり深刻に考えたんだけどな。
その時の答えはNOでした。ゴメンなさい。
あの時、あのまま引き継いでのんびり暮らしていたら?
ふと考える時もあるんだけど、その後の激動の世界も貴重な経験だ。
何かを続ける事について考えた時や田舎の生活を考えた時に必ず思い出すんだよな。
そう言えば、私の石窯の原点はブランジェ浅野屋さんにある。
軽井沢のお店、まだあるよね?
是非行ってみたい。