boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

分かっていたつもり(障がい者の人達から教えて貰ったこと)

人に仕事を教える事は誰しも必ず経験する。特に長年一つの業者に携わっていると、幾度となく繰り返されるそんな場面も教える人の特徴を捉えてその人にあった教え方ってのが分かるようになるものだが、授産施設に行き始めて何となく身に付いた教え方の自身が無くなった。

 

例えばあんこを生地に包む作業を教える時、左手に生地、右手にあんべらを持って教え始めたら何で右手なの?の質問から始まる。洗い物を教えると徹底的に綺麗にしてくれるんだけども、そこにスピード、効率良くと言ったことを付け加えると、それじゃ綺麗にならないと一度教えた洗浄方法以外なかなか受け付けて貰えない。また、教えた事をあっさり否定される事も多かった。だってこっちの方が早いし、楽でしょ?時にはストレートに面倒くさいと。

 

一人一人に根気よく向き合って一見終わりが無いような作業を延々と繰り返す。そのうち分かっていたつもりの物事が大量に見えてきた。

 

そんな時は個人的な思考でよく使う※3What 3W 1Hでそれら全てを細分化して紐解いて...

途方も無い作業だったが、気が付けばある時ある時期から突然皆一斉に理解して貰えるようになった。

 

時にはもっとこうすれば?と言う提案や意見も出て来るようになったし、皆それぞれ自分の課題を克服するための目標がある事も分かってきた。そのような状態になった彼らの作業は、人によっては完璧で一切外部からの影響を受けない。

 

リズムとテンポと理屈で一度身体に染み付いた作業はホントに見事だった。

 教えているつもりで逆に多くの事を教えられた。全然分かっていなかった。

 

一般社会にいたら気づかなかった当たり前とされる物事。数々の質問を受け&指導してみてホント、全く分かっていなかったなぁと。

 

それと彼らからは不思議と「何で働かなきゃいけないの?」ってのは聞こえてこなくて、逆に仕事したいんです!しなきゃいけないんです!ってのを良く聞いた。理由を聞くと、自分で働いたお金で自分の好きな事を少しだけしたいんです!と言うのが多かったのだけど、中でも衝撃的だったのは自分でも分かっていないけども、皆基本的には本能的に働きたい意欲があった事。働かなくとも生活が成り立っている人でさえ(親の補助や政府&行政からの補助金)働く意欲は強かった。

 

散々質問責めにあっていたおっさんは意地悪なので

いつも 何でよ?を繰り返したんだけど←ヤメろ!

 

休憩中っすよ?いじっただけっす。←ヤメろ!

 

適当に笑い飛ばされてたなあ〜。クソッ!←ヤメろ

 

あんな笑顔、羨ましいなぁー。皆、元気かなぁ?

 

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宮本武蔵五輪書を書いたと言われる所。色んな業種をやって見ると良いよ!て書いてあった。←こんなに軽く言ってない。

 

 

※3What3W1H

(原因究明だけでは無く、物事について探求する時にも役に立つ個人的なロジカルシンキング

 

3What

 

そもそもそれは何か?→定義

何が起こっているのか?→現象

今後どうなるのか?→結果(予測&仮説)

 

3W

 

WHY→何故そうなるのか?その背景や原因は何か?→理由

WERE→どこでそうなのか?他の国はどうなのか?→地理的状況

WHEN→いつから?それ以前や違う時代は?→歴史や文化

 

1H(ow)

 

どうすれば?具体的な方法は?→対策