boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

懐かしい

P1000870.MOV - YouTube

 

Youtube見ていたら懐かしい動画を発見してしまった、約11年前の私の作業風。

バイク焼けしてやたらと腕の黒さが目立つ。

 

これは恐らく初代iPhoneかiPhone3Gだろう。最初のが出てからすぐに買って嬉しくて取り敢えず撮影して見た感じだ。構図もクソも無い全く絵にならない、ただ置いて撮影しただけなんだけども、本人的にはとても懐かしくてとても嬉しかった。

 

ちなみに作業内容はクロワッサン作りの最終工程。前日に仕込んだ生地に油脂を織り込んで、三つ折りを三回やって生地を冷やした後に、リバースシーターと言う機械を使って3ミリに伸ばす。伸ばした生地を一辺が18センチ?←忘れた

重さが一つ55gの二等辺三角形にカットしてクルクルと巻いている様子。

おおよそ1800gの生地に600g程度の油脂を織り込んで100個くらい出来る。

 

毎日毎日、クロワッサンだけで200個くらい、正方形にカットするデニッシュを100〜200、その他複雑なカットのデニッシュを100個前後作っていた。

 

デニッシュの製造は前にも書いたが、パン生地と油脂と言う二つの異なる性質の物を一つに融合させる事に難しさがあって、それぞれの特質を理解した取り扱いがポイントとなる。経験値によって得た感覚で判断をする部分も多いのでこなした数が物を言う。バターと生地を100数十の綺麗な層にする事が最終目標だ。

 

設備や環境が整っている所は室温を涼しく保った別の専用部屋で行なったりするのだが、実際は専用工房なんて設ける所が少ないのが実情。室温が高めになる工房で手早く作業を行わなければならない。そんな中、いつもミキサー3台をコントロールしつつ、生地の分割、成形の合間にこのデニッシュの製造を行っていた。大好きな作業の一つです。

 

この先はおそらく何百個と作る事は無いだろうから、より一つの物に集中して楽しく作業をする事が出来る。自分のペースで、黙々と一球入魂出来る。

 

そんな事を思うとワクワクしてくるのであった。