例えば車で左に曲がる時
鼻くそほじりながら右手の人差し指一本でハンドル回せば曲がる。
バイクの場合、百歩譲って鼻くそほじっていたとする。←ほじる必要は無い。
片方の手で数ミリのアクセルワークとブレーキのコントロールを同時に行いながら目先を曲がりたい方向に持って行き、腰を左にずらして体重を軽く移動させる。
指一本と身体全体の差。
難しい作業では無いのだけど、重心がずれていて、荷重がリアにしっかり掛かっていなくて、移動の方向や角度、スピード、タイミングが合っていないと転ぶ。
合っていれば手放しでも可。
しかしこんな感じの一見簡単な曲がり方も、最大スピード時速320キロ近くでコンマ数百分の1を争うとなると、精密マシンのような感覚とスピードで、絶えず頭の先から手足の先にかけて、全身を使ってコントロールし続け無ければいけない。
一瞬の、1箇所の、数ミリの身体の動かし方やマシン操作のわずかなコントロールミスが命取り。😱
足の親指でギアを操作し、ステップを踏む踵による荷重でバランスを取る。
くるぶしでバイクの横に力を加え、太もも、膝は、時にはタンクを両足で挟み込み、時には、片方外して、片方接地させる。
肩、肘、手首...
体重移動をよりスムーズに行う為に絶えず位置を変え、握りを変え、角度を変える。
反対に頭の位置や重心はどんなことがあっても中心を保つ。定位置をキープ。
その為、全身の筋肉は外からは分からない動きで柔らかく身体の内部で絶えずバランスを取る。
素人が初めてサーキットを走ると、800メートルとか1000メートルを全力疾走したような感じになると思う。
1周で。
私はサーキットを走った事は無いのだが、林道をちょっとしたジャンプを交えて走りまわった後は、汗だくで呼吸も荒くなった経験はある。
乗り物に乗っているので、何となく楽そうに見えてしまうがかなりハード。
いや、超絶ハード。
レースをする人達はアホだと思う。
※褒め言葉です。
人間の力では、到底制御出来ないであろう圧倒的なパワーを制御する。
命を懸けて...
市街地で行う世界的に有名なレースがある。
「マン島TTレース」
1907年から始まったこのレースのサーキットは一般公道。
その為、コースのすぐ脇に、民家や石壁、林が普通にある。
転倒=死 のリスクが極めて高い。
実際このレースで、今までに約240名程のライダーが亡くなっている。
現在開催中である。
普段のレース中継では見る事の出来ない臨場感を。
観る方もアホだな。
※褒め言葉です。😅
※観客の死亡事故は無いそうです。
行くぜ!←アホ。笑。