boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

ちょっと変わったデニッシュ食パン❶

朝から強風にさらされている関東地方。大人しく家でニュースを見ていると紙幣刷新の情報が飛び込んで来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰だよ!(笑)

 

いやー相変わらずの無知っぷり。これはどれくらいの割合で知っている人?全く分からなかったのでちょっと気になった。ただ、白金にある北里大学病院は定番の送り先で、もしかして?と調べるとやはりそこの創設者であることが今頃になって分かった。だから何かが変化するって事でも無いけど。

 

さて、雨、風、寒さに弱い私はこうしてパンでも焼こうと思ったのだが、簡単な材料→食パン?→デニッシュ食パンにしよう!という流れに。

デニッシュ食パンと言っても、それは大部分の人がイメージする濃厚で甘い例のやつでは無く、逆にさっぱりとした物。

 

一般的に認知されているデニッシュ食パンはおそらく生地はリッチ(油脂、卵など副材料が沢山)、バターもフレーバーが効いた物で甘くて柔らかいもの。

今日作るものは一般的な食パンよりも砂糖の量が少なくて生地がリーン(副材料が少ない)、バターはごく普通の国産有塩バターだ。

しかも生地に対して折り込みバターの配分量も15%程度と控え目。一般的なデニッシュやクロワッサンは30%程度が標準で、デニッシュ食パンに至っては30%以上が定番なのでかなり控え目の分量だと言える。

 

なんか美味しくなさそう?

 

これが以前のお店では知る人ぞ知る隠れ人気商品。独立前のお店から引き継いだ物なので、もうかれこれ50年以上も売れ続けていたと言う食パンと並んで超ロングセラー商品だった。

 

そのパンを簡単に説明すると「かなりさっぱり味の巨大なクロワッサン」(形は山形食パン)

クロワッサンはフワフワしっとりのクラム(中身)とバターの香り+フランスパンに近い香ばしいパリパリクラスト(皮)との相性が良いのは想像できると思う。

それをもっとさっぱりさせたおかげで、卵料理をはじめ色んなおかずに合わせる事が可能となって飽きが来ない。

販促のやり方によっては新たなブームになるかも?と言う可能性を秘めたヘルシーな商品だ。(ホントか?笑)

 

配合

 

アメリカタイプの純度が高い良質の小麦粉 100% ←ここポイント 

砂糖                  2.5%

塩                    2%

ドライイースト              1%

ショートニング(バター)         7%

吸水                   60%

 

折り込み用油脂(バター)      対生地15%

 

製法はこのブログ定番の「オールイン」→最初から油脂もぶっ込んで下さい。

手捏ねで頑張って15分しっかりと。(指紋が透けるまでってやつ)

27℃に捏ね上げて60分発酵を取る。

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発酵前。
 

デニッシュは大別すると2種類あって

ヨーロッパのクロワッサンのようにサクサク感を強調したい時は低速ミキシングオンリー(低速5分とか)→ヨーロピアンタイプと呼ぶ

 

生地に腰を付け窯伸びさせたいときは通常の生地のように三段階の力でしっかり捏ねる

アメリカンタイプと呼ぶ

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発酵後。
 

このパンはアメリカンタイプでその特徴は、層と生地の力、両方を使って良く窯伸びさせる事。窯伸びさせる事であえて内層を大きな穴だらけにする。中身をスカスカにする事で柔らかさを出し、その代わり生地はしっかり捏ねて適度にひきを出す。

イギリスパンの中身がスカスカバージョンと言えば伝わるかな?

 

色が付くか、付かないかの頃合いで軽〜くトーストするとムッチャ旨い。

朝の卵料理との相性は抜群です。

 

続く...