boulangerie545の暇つぶし

所持金ゼロから元パン屋が上京して再び出店するまでの日々雑感。倒産、離婚、全てリセット、初めての転職、二度目の転職、関東に移住←今ココ

潜水服は蝶の夢を見る

ウイレム・デフォー の「永遠に門 ゴッホの見た未来」を見る前にジュリアン・シュナーベル監督の作品をおさらいしておこうと久しぶりに鑑賞。

 

映画「潜水服は蝶の夢を見る」は、ファッション誌「エル」の編集長が脳梗塞となり左目のまぶたしか動かなくなる。まぶたの動きだけで自伝を綴ったと言う実話小説の映画化。

 

昏睡状態から目覚めた本人視点映像で始まる闘病生活と、本人の過去への罪悪感や生死感、取り巻きの人々との交流からやがて自由を手に入れ蝶のように羽ばたき出すまでを、画家でもある監督ならではの映像美&美しい音楽を交え、時にユーモラスに描いた話題作。(2007)

 

男性視点の幼稚でアホなエロ視点は男性ならば誰もが共感する「あるある」事象でwそんな若く美しい言語療法士とのやり取りの映像や他の医療スタッフとうまくコミュニュケーションを取れない苛立ちのシーンなどはとてもリアルで生々しい。皮を被ったちんこも... ←良い加減ちんこネタヤメろw  

 

それもそのはず、まぶた以外全身麻痺と言っても意識はしっかりあって普通に物事を考える事が出来る。体が動かない事以外はほぼ健康体で、それを自伝として残しているのだから当然だ。だから全身麻痺の人の心情が世に出たのはコレが初なのかな?と思ってしまう。

 

祖母と母は寝たきりだった。入院してからついに最後の日まで目を開ける事は無かったのだけど確かに生きていた。何の反応も無かったのだけど、もしかしたら聞こえていたのかな、本当は必死で何かを訴えていたのかな?

 

介護時代にも半分近くはほぼ全身麻痺の方だった。目をパッチリ開けているものの全くの無反応の人達も数名いて、常に言葉掛けを行いつつ作業を行なっていたのだけど、映画を見ると、良かれと思ってやっていても、そうじゃ無いだろ!と突っ込まれる事は多かっただろうなーと反省。

 

自分があの立場になったら?

 

映画の主人公は、出来ない事を悔やむよりも出来る事(本を書く)に集中した。

出来ない事は記憶と想像力を働かせて思いっきり楽しんだ。

 

残念ながら本人は肺炎によって本を書き上げて10日後に亡くなったのだけど、まぶたしか動かなくともそれなりに楽しく生き抜く事は出来た。

 

それと比べたら出来る事は無限にあるよなー。

 

一風変わった演出やカメラワークで綴る回想シーンの美しさと儚さが強く印象に残るこの作品。

アートに振り切る少し手前で抑えている所が凡人の私にもとても分かりやすい。

表現するって難しいよなー。

 

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神田橋の木々はまだまだこの程度。グラディエーションは綺麗。