boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち ※ネタバレあり

映画「ハミングバード・プロジェクト〜」は、2018年公開のカナダ、ベルギー合作の実話を基にしたドラマ。0.001秒でも早く市場の情報を得るためにカンザス州にあるデータセンターとニューヨーク州証券取引所間(1,600Km)に最新の光ファイバー一直線に敷設する計画に挑んだ男たちの物語。監督さんは初めて聞くカナダ出身のキム・グエン。主人公を演じたのは「ソーシャル・ネットワーク」で超個性的なキャラクターを名演したジェシー・アイゼンバーグだ。

 

壮大な計画を実行に移したのはジェシーが演じる発案者と従兄弟のアントン。発案者がプロジェクトのリーダーで従兄弟はネットワーク(プログラム?)関連の天才。計画→退社→実行→数々の障壁→病気→果たして結果は?って感じで主にプロジェクトリーダー目線で物語はテンポ良く進んで行く。直径にすると15センチくらいの管、しかしそれを1,600キロ直線で繋げると言うのは壮大なプロジェクト。どれだけの費用と人員が携わったのかは想像する事すら出来ないのだけど、そこはサラリと上手くまとめられているのでご心配無く。←上手い!

 

見所は退社した会社からの妨害工作アーミッシュとの関わり合い。ここに伝えたい事があったのかな?なんて思ったのだけど、それを言葉にしたのは中盤に登場するバーでの何気無い会話のシーン。従兄弟が自分の仕事を渋々バーテンに説明する際、レモン農家の株取引を例えに話し出す。0.001秒の短縮が年間に5億ドルの収益となる話を聞いたバーテンは、「レモン農家の取り分は?」と質問→「そこは全く関係無い、株の要素として重要じゃない」と従兄弟→「重要じゃ無く考慮されない農民になりたく無い」と言われ興味を示す従兄弟であった。

 

その後は一難去ってまた一難の連続で、ラストは雨の中アーミッシュの納屋にて2人の背中の名シーンとなるのだけども何故このシーンなのかは見てのお楽しみ。物語の巧みなテンポに加え主役達の心理描写を自然の風景+スーパースロー映像で魅せる演出がとっても美しいので是非。

 

退社した会社の社長に暴言を吐き、巧みな話術で土地を買収、現場責任者への強気の発言がある一方でプロジェクト遂行の為にリーダーシップを発揮する一癖ある主役の演技はまさに「ソーシャル・ネットワーク」のあの人だった。ジェシー・アイゼンバーグの怪演もお見事でした。

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柚子胡椒再び!

青柚は売っていないので、先日道の駅にて購入しておいた乾燥の黄柚子でトライ。

一晩寝かせて食って見よう。