boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

後味(後香)

ぬか漬けが楽しくて2日目には早速変わり種代表格のゆで卵とチーズを漬けてみた。

f:id:boulangeriemanna545:20220113191702j:plain

卵とチーズは約20時間

帰宅時間は深夜?早朝?のAM3:00、その後すぐに漬け込んで翌日の夕方に食べて見た。ゆで卵はほんのり塩味+そこにぬかと言うかグルタミン酸系の旨味が加わって、そのまま食べた時に漬けないよりも漬ける方が確かに旨いがわざわざ作るか?と問われれば今の所???状態。チーズはコンビニでも売っているベビーチーズ。発酵を止めて添加物(混ざり物)が入っているプロセスチーズと言うやつです。しかし悲しいかな、この味が国内チーズの代表であったりもします。国内のチーズ消費量はやり方次第で伸びると思うけどなー。相変わらず牛乳不足だのバター不足だのとやっているあの界隈、何とかならんもんかね。で、食べるとコレがナチュラルチーズに近づいている!!と驚く。

 

具体的にはまずは食感の変化。普通に食べると妙なネチネチ感がある格安チーズ。コレは混ぜ物の影響だと思うのだけど、飲み込む度に喉の奥に引っかかって喉越しが非常に悪い。コレが漬け込むと何故かサクッ!と噛みきれが良くなっておまけに口溶け&喉越しが良い方向に改善された。更に飲み込んだ直後に訪れる後味が濃厚になっている。鼻腔に抜けるチーズの芳醇な香りが増して、これならばそこそこの価格の美味しいワインと合わせても良いのでは?と思ってしまった。

 

ちなみにタイトルの(後香)←あとか

とは少し前にラジオにてハーゲンダッツ新商品に関しての開発者の言葉によるもので、ググっても開発者が考える意味は出てこなかった。その意味とは後味(後香)=美味しさである事。飲み込む際に発生する芳醇で自然由来の後香こそが美味しさの源&結果いつまでも記憶に残る事になるとの事でなるほど納得。

 

ここでは常々書いているけども、後味や後香、喉越し&口溶けの良さと言うのは鮮度、旬、熟成から得られる自然の恵み。中でも発酵に関して言えば、コレは化学的にも立証されている事実でして、素材のもつ酵素の働きの結果旨味や香り成分(アルコールや有機酸)が生まれて来る。体にとっては体内に吸収される訳でもなく栄養もないのだけども、精神的に非常に効果的な役割がある。←ストレス軽減や安らぎ、癒しなど

 

室町時代から続く香道では、香りを“聞く”と表します。香りをただ感じるのが“嗅ぐ”。意識して身体に入れて、その香りの意味を想像する状態が、“聞く”です。

 

後香を感じる事が出来ればそれだけでリラックス出来る時間が増える。心が安らぐ時間はやはり多い方が良いな。

 

f:id:boulangeriemanna545:20220114190159j:plain

久々の車庫(コンテナ)

磨いて眺めるだけで癒される。雰囲気を感じ取る感性と後香を感じ取る感性は似ている気がする。

 

エンジン一発始動!良かった!!