2024年8月、インディーズ映画の聖地「池袋シネマ・ロサ」の1館にて上映がスタートして数ヶ月、今では全国300以上の劇場で公開される事になったと言う話題作「侍タイムスリッパー」を観てきた。感想を一言で言うと
劇場を後にするときの満足感が非常に高い ←語彙...
こんな経験久しぶり、「やっぱり映画は劇場で」だな、と。
侍タイムスリッパー
さて、映画はこのような感じで実に単純明快。自主制作映画として急激に話題となった辺りはまるで「カメとめ」で、ならば何故人気なの?と気になり始めたのが先月のお話。そしてアンジーの体調が復活したその日に連れ出す口実としての鑑賞となりました。
kajirinさんも行ってあった!
鑑賞後は、今年に入ってドラマ「将軍」に歓喜したばかりで
boulangeriemanna545.hatenablog.com
この時は、潤沢な予算+ハリウッドスタッフで本気で作る時代劇は面白い!となっていた事から、「侍タイムスリッパー」鑑賞後の、この低予算でも十分に面白いのは何故なの?と言う点が腑に落ちずレビューが書けずにおりました。
侍タイムスリッパーのここが凄い!
1、役者が凄い!
主演を務めた山口馬木也氏もさることながら、脇を固める役者も全てが上手い!!
2、殺陣が凄い!
殺陣とは映画の中の偽りの格闘戦術(非実践的)とも取れるのだけど、そんな殺陣の迫力に驚愕。殺陣をあそこまでリアルに高めた物は今まで見た事がなかった。
3、映像が凄い!
「カメとめ」は、脚本ありきで演技や映像はやはりインディーズ、みたいな所が受けた感があったけども、「侍タイムスリッパー」はあれだけの低予算ながら普通に映画だったと言う点に驚いた。それもそのはず、使用機材は普通に映画用カメラ数台使用+監督自らやったと言う照明の良さも加わる事で各心理描写により深みが増していた。また、音声も秀逸、一部音が大きすぎる?くらい些細な音も綺麗に拾っていて(紐の解ける音さえも)セリフもはっきり、音楽も良かったな。
4、脚本が凄い!
これがあったからこそ周囲の賛同を得られ低予算で作成可能になったと行っても過言ではない秀逸な脚本。かの黒澤監督は「ドラマとは、誰もそのドラマの要素を我と我が心に認める事が出来るほど真実であらねばならぬ」と物語を重視し、その原本となる脚本に対しては「弱いシナリオからは絶対に優れた映画は出来上がらない。弱い稲からは、絶対に豊かな稔りは期待出来ない。コレは絶対的である」と言った。今回の監督は勿論重々承知していると思われ、こうして数年がかりで練られた脚本はやはり優れた脚本だったのです。故にセリフも秀逸、無駄が無く自然で迫力満点、時に瞬間的な笑いを生む。緩急の付け方も素晴らしかったな。
結果、予算に関係なく映画はやはり脚本&監督の手腕次第。故に、予算をかけタレントを揃え大々的なプロモーションを仕掛け脚本は原作そのまんま、では面白くならないのだろうな〜。
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