boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素で楽しい暮らし。

パン作りの革新:フープロを使った製法

簡易高加水パン(リュスティック)フードプロセッサーバージョン(以下フープロ)

 

配合

・フランスパン専用粉(リスドォル) 300g

・塩                5.4g

・砂糖                6g

・オリーブオイル           15g

ドライイースト           3g

重曹またはベーキングパウダー    3g

・吸水               240g

 

下準備

仕込み水の一部(30cc程度)→ぬるま湯でイーストを溶かしておく

 

作業開始!

フープロに水とイースト以外の材料を軽量。最後に吸水&溶いておいたイースト水を投入してミキシングスタート。スイッチに強&弱があれば強で1分回す。途中で側面についた生地を掻き落として更に1分。

ドロドロの生地 捏ねあげ温度30℃

サラダ油を塗った容器に移し35℃のオーブン(ホイロ機能)で20分発酵→※パンチ

20分発酵→パンチ!20分発酵→パンチ!計60分発酵。

パンチ 水で濡らしたゴムベラを使い、容器の壁に沿ってゴムベラを滑り込ませて生地を底からひっくり消す動きを繰り返す。→生地の周囲をくまなくする。写真の容器の長い面だけで4〜5回。天地返しってやつですね。

1.5倍くらいになる

蓋をして冷蔵庫で1時間冷やす。この後の作業性を良くする為、また、ここで発酵を止めたいので。途中で眠たくなったから...笑

 

発酵後、容器の壁に沿って水で濡らしたカードを滑り込ませてから

マットに移す

マット&生地表面にたっぷりと手粉を振って容器をひっくり返す。生地の重みで自然に離れるのを待つ。この作業は慎重に行い生地の中の気泡を潰さなないように。生地が容器から離れないようであれば、容器の片側を少しだけ持ち上げて生地が落ちてくるのを待つ。

カットして鉄板に移す

カードにも手粉をたっぷりと付けて下からサクッとすくって素早く移す。この時も気泡を潰さないことを意識する。

このまま15分程度休ませる

その間にオーブンの温度を上げておく→240℃

温度が上がったら生地を投入、オーブン庫内に霧吹きで水をたっぷり振って約20分焼成

クープは無しでOK

 

クラム

内層は大きな気泡はできないけどもクリーム色の艶があってしっとり柔らか!内層のジュクジュクとした水気のある柔らかな感じと後から来る甘味はまるで一日発酵させたかのよう。また、歯切れの良さとクラストの香ばしさもきちんとあって長時間発酵の特徴を持っている。フープロ使用でこの旨さが2時間程度で出来るのであれば合格か。ちなみにアンジーは大喜びでした。

 

こちらはちと失敗

下の段で焼いたら焼き色付かず顔色悪っ!笑 次回はこの形だけでやろう〜。

 

棒状にカットしたものを右端の下にカードを入れてクリッとひねる。左端は右とは逆方向にひねって成形。こうするとプープを入れなくとも棒状に膨れる。

昔やっていたやり方

写真あった!

柔らかい生地をスティック上に焼きたい時に有効。ねじった部分がぎゅっと絞り込まれないよう大きく緩くひねるのにコツがいりますが...

 

今時の配合では吸水100%以上も普通になって来た。しかし短時間、フープロ使用となると80%が限界か?と言うのが今回の配合で、代わりにパンチによって生地を作る、そして最大のポイントは重曹の使用で、本来低温長時間の発酵による気泡を無理矢理作った(笑)。の割には酵素による物性の変化?→クラムの甘みもきちんと出ていて驚いた。出来立てはかなり柔らかいパンだけど、ハード系の旨さを併せ持っていて洋食によく合う。

 

高加水パンってなんだ?と思った方はこちら↓↓↓🙇