GW最終日は終日雨模様。気温もグッと下がり都内は静まり返っていた。なので、仕事中は空き時間が出来るたびに前日に行われた井上尚弥戦に関する記事を見ては歓喜、同時にあの時の衝撃を抱えたままでもあって妙な気分で帰宅した。
仕事しろ 笑
いや〜、だってアレよ?当日はアンジーと観戦していたのだけど、ネリ戦の時と同じ衝撃が再び!なんて夢にも思っていなかったものだから尚更。その後はハラハラ&ドキドキしっぱなしで時間が進むのが早い、早い。「なんだか、いつもと違うね〜」と、どこか違和感を感じつつも結局終わってみれば8R TKO勝利。世界戦通算23KOとなり77年ぶりに記録を更新、単独で史上最多となった。←近年の試合&軽量級でってのがポイント
と言うことで、日本時間5日、ラスベガのTモバイルアリーナで行われた王座統一戦12回戦、井上尚弥VSラモン・カルデナスの感想。
井上尚弥はやはりモンスターだった
この一言に尽きる。
2Rでカウンターをまともに喰らってダウン、しかしそこから巻き返して圧倒。最後はいつものように倒し切ってしまった。国内では階級の壁→今までのパワーが通用しなくなっている?や、キレや耐久力、スタミナが劣ってきている?など今までと違う試合展開に一部ネガティブな意見が飛び交っているが個人的には全否定したい。
井上選手はまだまだ成長段階
生観戦中に感じた違和感の正体は、いつもの「打たせずに打つ」「相手に何もさせずに勝つ」と言う井上選手らしさが若干不足していたからで、その原因はピークを過ぎたとか井上選手の何かが劣化して来ているのではなく、あえて相手のパンチが届く距離で「殴り合い」を選択した結果だ。週末に開催されたシン・コ・デ・マヨの最終日、それまでの試合があまりにも「しょっぱかった」ので、井上選手は観客を魅了するためにあの舞台で、世界ランカー相手にまるでスパーリングのような試合をした。相手はライト級、フェザー級経験者であって元々フレームがデカい。また、右でも左でもキレとパワーのあるパンチの持ち主であってカウンター狙いも出来る。そんな相手に対していつもと拳一個分近い距離で真っ向勝負、一歩も下がらず相手に終始プレッシャーを掛けながら追い詰める。そんな距離で打ち合えば当然被弾も増える、そんな事は覚悟の上で打ち合ったのである。
数字で見る今回の試合
スコア 68-63フルマーク(三者全員) ダウンした2R以外は全て井上選手
パンチ数分析
⚫︎トータルパンチ
井上尚弥選手 :476発中176発ヒット ヒット率38.1% 過去の平均→35.6%
カルデナス選手:290発中80発ヒット ヒット率27.6%=井)の被弾率→過去の平均→20.9%
間合いが近い分手数も多い、しかし被弾率も上がった
⚫︎パワーパンチ
井上尚弥選手:220発中108発ヒット ヒット率49.1% 過去の平均→44.8%
カルデナス選手:132発中45発ヒット ヒット率34.1%=井)の被弾率→過去の平均→30.2%
パワーパンチにおいても同じことが言えるのだけど、特筆すべきは脅威のヒット率!!
ちなみに三日間で行われたメインカード他3人のトータルヒット数が182発。三人の合計でだ。
井上選手がいかに手数が多いのかが分かると言うもの。
そりゃ疲れるわ!
て話な訳で、6Rあれだけフルスイングした後の7Rは休む気配を全く見せずに再び打ち合い 笑
2Rもダウンしていても手数では上回っていたし、ダウン後の3Rもまた休む気配を全く見せずに前に出ていたというね。試合後に井上選手は「しょっぱい試合は見せられない」「自分はやはり殴り合いが好きなんだなと」と言っていた。勝利後の「楽しかった!」と言う言葉とあのやり切った感とスッキリした最高の笑顔を見ても井上選手の衰え説は論外(笑)。実際国内と違ってアメリカでの井上選手の評価は急上昇。本場のボクシングファンにもこれぞボクシング!を見せつけた。
それまで負けないボクシング→逃げ回ってポイントアウトする「塩試合」が続いていたので尚更、最終日で魅せてやろう!となった結果、あの最高の舞台、あのタイミングで命をかけて全世界のボクシングファンを魅了した井上尚弥選手はまだまだ成長の過程であって劣化している部分は無いのである。
階級の壁
ここに来てフェザー級に対して懐疑的な意見が再び浮上しているのだけども心配無用。井上選手が圧倒して倒したドヘニーの圧力で前に出る事が出来なかった現WBAフェザー級チャンプのニック・ボールは井上選手の相手にならない、現WBOフェザー級チャンプエスピノサの隙だらけの防御力では役不足、現WBCフェザー級フルトン、君は一回完敗してんじゃん!+井上選手との再戦ってドネアの二の舞だ。唯一意気の良いのはキャリントンか?フェザー級は既に視野に入っているから大丈夫だと思います。
9月はノラ・ジョーンズが〜 うーむ🤔