boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素で楽しい暮らし。

引き算の美学: 鑑賞した晩アンジーは興奮し過ぎて眠れず

話題の映画「国宝」を観て来た。週末と言うのもあってどこも予約率高め、故に人が少ない日本語字幕版で見たのだけどwこれは結果オーライ。感想を一言で書くと非常に完成度の高い映画作品でとても満足。特にラストの美しさは圧巻で原作を読んで「また行こうね!」となった。作品のレビューは巷に溢れておりその理由も大方一致。なのでここでは別視点で良かった点を。

1、ストーリーが単純明快

原作は長編の群像劇っぽいけども、これを主役中心の物語にうまくまとめてある所が素晴らしい。つまり脚本が神っておりました。

 

2、引き算の美学

と言うか、余計な台詞、過度な演出が無い。役者の演技だけで情景や状況が一目瞭然。特に心理描写に関しては一瞬の描写&演技力にて深い意味まで洞察可能。

 

1に関してはちょっと語弊があるのだけど、予告を見た限りではライバル同士が家族を巻き込んで骨肉の争い?的な物を想像しており、更に長編と聞いていたのでもう少し複雑な展開を想像していた。なのでその辺が意外にスッキリしていたと言う意味であって、実際の物語は割と複雑であるのだけどもそこをスッキリと見せている所が素晴らしい!新幹線大爆破に是非とも見習って...それから、歌舞伎シーンの迫力を味わう為には劇場鑑賞必須。陰で支えている美術や音声も秀逸で、摺り足の音、舞台での足音、着物の擦れる音、迫力ある歌舞伎の演奏などが加わることで、こんな私でさえも実際に歌舞伎を見てみたい!と思ってしまった。また、過度な演出が無いと言ってもここぞ!と言う箇所ではサクッと魅せる。作中の役者の心情を魅せる場合や導入部分、圧巻のラストなど。見せ場が見せ場として機能していないと思われる昨今の映画(見せ場多過ぎ問題w)に慣れていると物足りなさを感じるかも?ですが、この映画の場合はそこも心配無いかと→役者さんに見惚れるし感情移入しまくりだし。

 

と言うことで、鑑賞した晩アンジーは興奮し過ぎて眠れず 笑

それくらい衝撃的な映画であった。

 

また、この作品は極上のエンタメ作品として仕上がっており、歌舞伎の知識が無くとも十分に楽しむ事が出来るようになっている所もキモ。なので幅広い層に支持されるだろうし、この鑑賞を機に歌舞伎の知識をつけるとそれはそれでリピートしたくなる要素が満載。現時点でロングラン決定だな〜。

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読み応えあり!!だったパンフ。

 

追記:ベタ褒めし過ぎているのでいつもの辛口を一言だけ。九州弁が...笑

 

鑑賞前のお食事

ボロネーゼ

今回は牛挽肉少なめ500g→350g、ソフリット(玉葱1個、セロリ半分、小さめ人参1本)多めになったけど意外に味がまとまった。赤ワイン(250ccくらい)をよ〜く煮詰めたのが良かった?

 

アンジー子供かよ!と思った方はこちら↓↓↓🙇