初めて正社員で調理師とし勤務したのが度々出てくる今は亡き「トニーローマ」福岡店。
「トニーローマ」は、「ハードロックカフェ」と同様に世界の主要都市で店舗展開しているWDIなる会社が運営しているフランチャイズ店舗。福岡店は鹿児島のとある地域で有名イタリアンレストランを展開している会社が運営していた。フランチャイズでマニュアルもしっかりあったが料理は全て手作りだった。毎日ソース類から手作りして日替わりのランチは店舗ごとにオリジナル。名物のリブに使うソースは特許を取った完成品を使用していたのだけども、予約の状況に応じてオリジナルの料理も時折出していた。そんな店舗でのまかない飯は毎日人数分交代で調理する。元イタリア料理のシェフがチーフ、スパゲティが多くなるのは自然な事だった。
色々教えてもらったレシピの中で特に感動したものがペスカトーレだった。ペスカトーレとは、魚介類とトマトソースのスパゲティ。ペスカトーレ=漁師を意味し、日本で言う漁師飯みたいなものらしい。←さっき知るw
と言うのも、私がペスカトーレとして教えてもらったものはトマトソース無しバージョン。
見た目は無色で、ムール貝、アサリ、イカなどが乗ったシンプルなシーフードスパゲティだった。これが本場のやつか!なんて当時は驚いたな。これはオリジナルなんやろーなー。ペスカトーレでググったレシピに同じような作り方は全く無かったよ。
そのレシピを簡単に書くと、アサリの茹で汁、オリーブオイル、白ワインをほぼ同量で使用する。最初にオリーブオイルを煮立たせて、アンチョビを投入するとあっという間に溶けて無くなって、なんとそこに白ワインを豪快に投入する。
「こ、これ、むっちゃ弾けませんか?」今でも鮮明に覚えているあの時のビビリ。笑!
そしてアサリの茹で汁を加え好きな魚介類を加えて完成する。これでほぼ無色、半透明のベースが出来上がる。後はスパゲティの茹で汁と一緒にパスタに絡めれば死ぬ程美味しいシーフードスパゲティの完成だ。
あまりにも美味しかったけど、家で作るには材料費がすげー掛かる。
で、一回だけ家で作って見たことがあった。
最初はそのまま食べてやはり感動。次に作った時は元嫁が勝手にトマトソースを加えていた。
今思えば、この時初めて真のペスカトーレを食ったんだ。
あれを超えるやつには未だ巡り合わず。
と、そんな事を思い出しながら先日作ったミネストローネを似た感じにしよう!と作った。
少量のオリーブオイルでアンチョビを溶かし、ミネストローネと茹で汁加えて白ワインを入れてアルコールを飛ばして少々煮込む。
味見したらなかなか美味かったので、買ってきた冷凍のシーフードミックスは入れなかった。←ペスカトーレちゃうし😅
いやーこれがなかなかどうして!旨かったのであった。👍🏻😋
丁寧に乳化させればツヤも出るけど男飯はこれで良いのだ。
互いに引かぬ博多弁の争い。
白ワインもアンチョビも必要なのだ!