boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

パラサイト 半地下の家族

引き続き晴天続きの関東地方。バイクに乗ろうか迷ったけどそろそろ散髪にも行かなきゃならない。今日はアカデミー賞も放送するし、映画「パラサイト 半地下の家族」も気になっていたので散髪&映画観賞をすることに。

映画は公開からしばらく経っているからなのか一回目がお昼からの上映。この日8:30にはアカデミー賞の放映が始まるのだけど、ノミネートされたのは知っていたので結果は観賞後のお楽しみ&夜の字幕版でゆっくり見ようと情報をシャットアウトして劇場に出向いた。←なんの意味があるのか?笑

 

チケットを取った時には予想以上に席が埋まっていた。コロナの件もあるし平日だし韓国映画なので貸切状態を想像していたのでビックリ!辛うじて後方の隅っこを取っていたのだけど、予告が始まって入ってきた若い女性が私の席を指差して「そこ私の席です」なんて言いやがる。笑

ん?俺が間違い?とも思ったけどしっかり確認した記憶はある。チケットを取って互いに番号を見ると二人ともK-5で同じ。あれ?映画の名前は?と暗闇で字も小さく確認に戸惑っていると女性は何故か無言で右の方の席に移った。ところがそこへ現れたまた別のカップル。女性は仕方なく席を立って再び私の元へ。二人とも番号が同じと言う事は原因はいくつかに絞られる。私のチケットは再度しっかり確認したので

 

❶ 女性が劇場を間違えている

 

❷ 女性が時間を間違えている

 

❸私が劇場を間違えている

 

❹機械の不具合 (劇場側のミス)

 

劇場側に確認しに行きましょうかねーと席を立とうとすると無言で立ち去った女性...

なんかトラブルの匂いがするなー、後を追って一緒に確認した方が良いかなー。

初めての出来事に迷ってしまった。

 

結局、次の展開を待つことにしたのだけど女性は戻って来る事は無かった。

  

 劇場間違えてんじゃねーーー!

 

ひょっとして私が劇場を間違えている?と不安になって来て本編が始まるまでがえらく長く感じてしまった。

 

さて、こうしてようやく始まった本編。笑

物語は貧しい一家が富豪の家に寄生(パラサイト)するお話で、評判が良いので予備知識無しで観賞したのだけど、一言で言うとタランティーノ風で面白かったな。

 

もっと重たいテーマなのかと想像していた部分は前半であっさり裏切られてコメディタッチ。とは言え、貧しい家庭や富豪の生活は実にリアルに描かれていて、韓国映画で良く見る坂の多い町並みの描写がとても美しい。LAの貧民街的な街も凄く良かったので、韓国映画好きな私は汚いところも含めて実際に行ってみたくなってしまった。

 

韓国経済は内需が弱く中国への依存度(輸出)が高いと聞く。加えて財閥にも依存していて、最低賃金の急激な上昇や労働時間の短縮、海外との外交が尽く上手く行ってい無い上に中国のコロナの件で危機的状況のイメージ。

 

監督さんが描いている半地下の家族は自国を皮肉っているのだろうか?それとも政府を批判しているのかなー?

 

貧しくも一家で団結している様は時に温かささえ感じるのだけど、やっている事は犯罪で努力の方向が間違っている単なるパラサイト。深く考えずにサラリと受け流して見る方が楽しめるかも知れません。

 

映画は後半からガラリと雰囲気が変わる。「ワンス・アポン・ア・イン・ハリウッド」が楽しめたなら大笑い間違い無しだとは思うのだけど周りは終始静まり返っていた。「時計回りに」なんてセリフのシーンは思わず吹き出しそうになったのだけどそこは見てのお楽しみ。笑

 

※追記

観賞後アカデミー賞受賞のニュースを見た。

日本アカデミー賞は「キングダム」や「飛んで埼玉」なんてのがノミネートされているらしいけど、その辺が賞を取っているうちはまだまだ韓国映画には追いつけないなー。

(キングダムは金かけているのに主役や脚本がダメ、飛んで埼玉は論外、出だしで観るのやめた)

 

人間ドラマも上手に撮れば十分に見応えの作品になるし、イケメンや美女を揃えなくともとても魅力的な俳優さんが多い韓国の映画業界。音楽業界(アイドル界隈)もなんか負けていて悔しいじゃ無いか!

 

ちなみに「パラサイト 半地下の家族」の監督作品である「殺人の追憶」は主演も同じ俳優さんでこれまた傑作。

 

 

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シーチキン炒飯をパラサイト先の寮で食った。

頑張ろ〜。