boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

生イーストとドライイースト。

お店では、作るパンによって、必ず使い分ける生イーストとドライイースト

 

ハード系(砂糖無しのパン)にはドライイースト

 それ以外(砂糖入り)には生イーストが基本。

 ドライイーストは外国産。

 生イーストは国産。

*例外もあります

 

そもそもイーストの種類が違うって、大事なポイントはそれぞれのイーストが持っている*酵素が違うと言うこと。

*酵素。他の物質に作用し、二つ以上の物質に分解する物、見たいな感じ。

 

ドライイースト酵素は主に小麦粉中のでんぷんに作用し、生イーストの酵素は砂糖の糖類に作用する。生イースト(国産の)は、糖類を分解&吸収し、炭酸ガスを排出するんだけど、最初に分解し始める糖類が生とドライで違うんですね。

 

好みの食べ物が違う感じ。

 

ドライイーストは砂糖はあまり好きではない。

砂糖が入った生地が苦手です。

 

最近は、ホームベーカリーでも本格的なハード系パンを作れるレシピ本も多い。

ハード系にはドライイーストで良いんだけど、食パンや菓子パン、調理パン、バターロールと言った日本生まれ、日本で進化した生地には大抵砂糖が入る。

 

砂糖が入る生地には、生イーストが相性が良いです。

 

それともう一つ、ついでに。

 

日本生まれのパン(砂糖入り)はアメリカ、カナダ産小麦粉。

 

ハード系はフランス産がベスト。

 

近年国産小麦粉を改良してハード系専用小麦粉として色んな小麦粉が出ていますが、それでもOK!違いはそれぞれの小麦粉が持つタンパク質の性質によるもの。➡︎出来上がるグルテンの質の違いによるもの。

 

アメリカ君は叩けば叩くほど伸びる。

ビシバシ叩いてスパルタ教育。

フランス君はそっとしといてやると、自分で勝手にやるやれば出来る子ちゃんタイプ。

 

食パンに代表されるフワフワ、柔らかい、日本人が連想するパンはよく伸びたグルテンがあってこそ。スパルタ教育で得たグルテンが必須です。

 

フランスパンは香りや味を重視。あの香ばしい食欲をそそる香りメインの食事を邪魔しないけども、キチンと自己主張出来る味わい深いヤツ。香りや味にグルテンはあまり必要無い。

 

中身を食べる日本人と皮を食べるフランス人。

パンに求める物が違うんです。

 

パンて日本人の中では皆一つのイメージ?

フワフワ、柔らかい...

 

コンビニのパン見てると分かりやすい。

小麦粉の味なんてどうでも良くてひたすら柔らかさを追う。

後は具材の力で。

 

わたしも食べるんですけどね、普通に。

チョコクリーム入りの白いヤツとと。

 

日本人てホント柔らかい物好きね。

 

でもね、洋食の時にちゃんとしたハード系パンを食べる事覚えるととても幸せな気分になるんですよ?

 

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デイジーのロデブ。

近年少し流行った吸水90〜100%のドロドロした生地で作るやつ。

ほぼ小麦粉と同量の水で作ります。