boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

エブエブ ※ネタバレありっす

WOWOWを解約したので大好きなアカデミー賞から遠ざかって2年、ラジオにてアジア映画&アジア人女優がアカデミー賞を受賞したとの事(←なんと!7冠!)で本日観に行ってきた。

 

映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」は↑このような内容で(笑)

人生最大のドン底にいる普通の主婦がマルチバースで「たら・れば」を経験し愛を見つけるお話し。映画的には世界を救うヒーロー像的に楽しむのが正解?なのだけども、賞を獲った要因はここが案外丁寧に描かれていたからかな?と思ったので勝手な解釈すみません。ですが...

映画3分の2を終えた時点で個人的には「コレはラジー賞じゃね?」と思っていた自分がいて、ラストでなんとか挽回したものの過去の受賞作と比べるとちょっとどうかな?と思ってしまった。だってア○ルネタ、動物虐待、ディ○ドなど下ネタも多数だしさ。←個人的には大ウケ、だけどもアカデミー受けは絶対しないでしょ?

 

加えて冒頭のドン底シーン。見事に散らかりまくったお家にて(1皆は洗濯屋さんを自営)これから税務署の監査→これに失敗すると差押えも有りと言う人生最大のピンチを切り抜けるべく必須に準備している移民の主婦(ミッシェル・ヨー)を横目に、空気が読めない優しい夫や反抗期的な娘&頑固一徹父親が絡むシーンなんてのは

 

 

ドン底でもなんでもねー!誰もが経験する普通じゃねーか!!

 

ってのがあって、物語はここを人生の底に設定していて初めて成立するのだけども全然底じゃなかった件。後に経験するマルチバースでの違う選択肢であればこうはならないよ?だからちゃんとしよう!って単純な物語が冒頭で引っ掛かってしまった。(結果的に「これで良かった」的なお話しなので良いとは思うのだけども)

 

「晴れて結婚」後と言うのは、普通一般的に30前に二人の子供を授かり、30も過ぎると仕事が人生最大の激務に突入する。ここで家やマンションを買うともう地獄が待っている訳で(笑)。→大半が転職不可能&移動不可能状態に突入、最悪単身赴任だ。

 

男性=職場では上と下から挟まれ重大案件を任せられつつ子育てに参加、一人の時間は皆無。

女性=学校関係行事、地域行事にてやはり上(歳上)と下(歳下)からの苦難&仕事&家事、育児に大忙し。

 

もうこうなると二人とも発狂寸前

 

そんな日々葛藤&苦難だらけの中、更に襲ってくる親の介護、親戚とのいざこざ、会社のピンチ、親子間&夫婦間のすれ違いなど人生におけるありとあらゆる課題が一気に押し寄せる30代。しかし!!ほとんどの日本人の場合、皆忍耐強く乗り越えて行く普通の過程でもあったりする訳です。おとぎ話的な物を、物凄く複雑に描いた点では低予算の割に好きな部分もあったけども、アニメを見慣れている私からするとそこも至って普通でありました。

 

近年のアカデミー賞はホワイトばっかじゃねーか!と言う事で、ほんの数年前からホワイト以外の会員を急遽増やしたと言うのもあるのかな?(ちなみにデイブ・スペクターも投票権を持つアカデミー会員)。

 

多様性、LGBT、女性の人権!とかが声高に叫ばれる昨今、そんな時期にアジア人&そして女性が受賞する事に大きな意味があるのかも知れないな。

 

 

おまけ

劇中ミッシェル・ヨーの旦那さん役はこの時の子役!!

 

アカデミー賞受賞の際のプレゼンターはハリソン・フォードだったらしい。そこ見たかったな。

 

久々!