「キャデラック・レコード」の観賞後、続けて何か観ようとレンタル部門の新作コーナー(amazon プライム)を漁っていた私。西部劇の新作を見つけて→「スリー・ジャスティス」
好きなビリー・ザ・キッド絡みと言う事で鑑賞を試みる一歩手前で気がついた関連動画に出て来た「パリに見出されたピアニスト」。
パリの北駅にて自由に演奏を!と書かれたピアノを弾く主人公に天賦の才能を見出した音大の先生は...
と説明されいたストーリーにちょっと惹かれてこちらを見てしまった。
と言うのも、この手の題材をした映画で個人的に今までハズレが無い。
「戦場のピアニスト」「海の上のピアニスト」「シャイン」「グリーン・ブック」「アマデウス」「奇跡のシンフォニー」などなど... どれも感動の物語でお勧めです。
(残念ながらamazonプライムでは「グリーン・ブック」意外は未だに見る事が出来ません。レビュー書きたいのにな〜ー!!)
と言う事で鑑賞したのだけど、結論から言うと過去に見た上記映画をちょっと薄くしたテレビドラマ版と言った感じで、大体この邦題のセンスはどうなのよ?と早々に突っ込みを入れつつ原題をアプリで翻訳してみたら案の定、直訳は「あなたの指先で」となるらしい。笑
しかしながら、過去に見た映画よりも薄く感じてしまった原因は役者の演奏シーンのみがイマイチで(他はここが凄い!!)テーマも詰め込み過ぎか?と言うのはあったにせよ、短い時間に上手くまとめられていて最後までスッキリ!と見終えた。
その詰め込み過ぎのテーマと感じたのは
・富裕層の敷かれたレールに乗ったガールフレンドと貧困層の主役との確執
・15歳の我が子を失った音大の父親の苦悩や母親の苦悩
・貧困層の友達から音楽の才能に嫉妬される憂鬱
・学生同士のラブロマンス
・音大の経営に関する苦悩
・先生と生徒の関わり合い
などがあるのだが、最後は全て見事にハッピーエンド!になる清々しさが実に心地良い。
音楽を学んだ事のある人に言わせれば、あの最後は無いなーとなるのも分かるのだけども、そこは映画と割り切って見ると楽しめます。
そして映画のラストには、原題が「この指で 未来を拓く」と訳してあった。この映画が一番言いたかった事はコレなのかな。←邦題もこれにしとけよ!と。
よーし!おじちゃんもこの指で未来を拓くぞー!笑
ところで今年は辻井伸行氏の演奏を見たくていくつかの公演をピックアップしていた。
生まれつき盲目のピアニストの彼に関しても色んな評価があるとは思うのだけど、こんな楽曲をハンデを背負って弾く事が出来る事自体奇跡と感じてしまう私。
映画のラストもラフマニノフの第二番 がクライマックスと言う事でこの動画を。
ちなみに映画「シャイン」ではラフマニノフの第三番がクローズアップされています。
この超絶技巧を必要とされる楽曲を掘り下げるうちに精神的に追い込まれてしまった実在のデイヴィッド・ヘルフゴットの半生を描いた映画です。
コレまでエリート街道を走っていた彼が奈落の底に落ちる有名なシーンすね。
その後の彼はピアノを忘れ浮浪者同様の生活を送っていたのだが、ある時ひょんな事から再びピアノの世界に舞い戻る。
統合失調感情傷害を持つ実在の天才ピアニストを描いたこちらもお勧めです。