何気にTwitterを見ていて知ったジェフ・ベックの訃報。死因は細菌性髄膜炎、78歳との事だった。
国内では、4月に来日予定のエリック・クラプトン、ツェッペリンのギタリストであるジミー・ペイジと並び世界3大ギタリストとして有名。この3大ギタリストを輩出した(在籍していた)グループが「ヤードバーズ」で、ブラックミュージックであるJAZZやブルースロック等を独自解釈&融合、後の白人ハードロックミュージック(あるいは現代のポップスも?)の基礎を築いた一人なのです。そんなお方なので、ただただ音楽を聞くのが大好きな私が彼について詳しく語るなんて事は到底無理なお話し...なのですが、やはり触れておきたい、少しだけ。
グループ初期は、私が初めて買ったLPレコードのwロッド・スチュアート、後にローリングストーンズに加盟するロン・ウッドらと活動。すったもんだを繰り返し自信がリーダーのバンド→ジェフ・ベックグループを結成しアルバムを発表(1965〜1974辺りまで)。そして1975年、ビートルズのレコーディングプロデューサーを迎えフュージョン色の濃いインストゥルメンタル「ブロウ・バイ・ブロウ」を発表した辺りから「孤高のギタリスト」などと表現される独自サウンドで、ギタリスト、あるいはロック界隈で不動の地位を得た(勝手な解釈っす)。
さて、そんな彼の代表作でもある「ブロウ・バイ・ブロウ」の中でも特に有名な楽曲が「Cause Ended As Lovers」で邦題は「哀しみの恋人達」。歌詞はズバリ!男と女の別れ話しなのですが、原曲はスティービー・ワンダーの元嫁さんの楽曲で、しかも別れた後に共同でレコーディングしていると言うこれ以上無いリアル楽曲。当時二人はどんな気持ちで作業していたんだ?と考えるととっても興味深く、頭の中に色んな憶測が無限に広がってしまうのは置いておいて(笑)
これをジェフ・ベックがギター1本で見事に表現。男と女の会話、複雑に揺れ動く互いの心境、背景(雨の中?)と言ったものに加え、歌詞と楽曲&スティービー元夫妻の状況から汲んだであろう(笑)これ以上無い複雑で深い哀しみを、エレキギターにてテクニカルに魅せたのでした。
最初は音だけ、出来ればヘッドフォンなどで聴き入るのがお勧め。
彼独特のリフやフレーズ、奏法などはプロが見ても真似出来ないような技術があるようなのですが
そんな事は分かりませんw
ですが、この独特の音の揺らぎと言うか微妙なトーンコントロールによるデリケートな心理描写の表現はやはり他の奏者では見られない。歌手が歌っているようにギターで歌っている、もう完全に身体の一部になっているんだろうなって感じです。つーか、ピックの代わりに親指1本でなんであんなに素早く正確に弾けるんだろう?詳しい事はともかく、普段インストをあまり好まない(聞かない)私がジェフ・ベックを好きな理由は単純にカッコ良い!からで(笑)、余り深く語られない?特に活動後期のアルバムがお気に入り。
マディ・ウォーターズの古典ブルースも、ジェフの手に掛かればダンサンブルかつロックでブルージーかつEDMっぽく斬新&新しい世界へと生まれ変わる。
こう言った疾走感溢れる聴きやすいインストも大好きで、これなどはTV番組でも良く使われていたような気がするな。
こうしてまた一人偉大なアーティストが別の場所に行っちゃた。お悔やみを。