パンク修理をした翌日にタイヤを確認すると空気が全て抜けていた。
修理後3時間ほどして確認した時には無事だったのに一日たてばこの状態。
微かな穴から少しづつ抜けているんだろうな〜。
と言う事で、近くの自転車屋までは大丈夫だろう!と再びタイヤに空気を入れ向かった先は前回の自転車屋。
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店に到着すると前回同様作業中だったのだが、事情を話すとすぐに私の自転車の修理に取り掛かってくれた。
じっちゃんが発した言葉は「おう」のみ。
店の中を見ると一応ソファとテーブルがあったので、そこで待ってくれの言葉を期待したが見事に裏切られる。←寒かった
なので、今後の参考に修理工程をしっかりと焼き付けておこうかなモードに切り替える。
今日は気温も低めだったのだけど、じっちゃんの手は爪まで真っ黒になったあのゴツイ指。寒いと指先に感覚が麻痺し小さな怪我もしそうだけど、そんな事を微塵も感じさせない、手袋不要の力強い職人の手だ。
時折「よいしょっ!」と力を込める時に発せられる声は歳の割には力強く頼もしい。
自転車をひっくり返す時、チェーンを外す時、タイヤをホイールから外す時はそれなりの力が加わる。そんな時じっちゃんは、この「よいしょっ!」の掛け声一つで、すんなりと作業を終える。
そしてものの10分程度で新品のチューブを装着、後は逆の手順で元に戻すだけとなったその時、もう一度タイヤからチューブを外して、タイヤ部分をゴツイ指先で撫で始めた。
「何か刺さっていたら、またパンクするからね〜、忘れとったよ!」
タイヤの裏側の確認を始めてすぐに違和感を感じたじっちゃんは、小さなペンチでその異物を取り除いて私に見せてくれた。
じっちゃんの手の中には先の鋭く尖った極小の針があった。
この周辺の河川敷は小さな町工場が無数にある。こんな細く短い針は生活する上ではまず見る事の無い代物なので、金属などを加工する際に出来た物だろうと推測。タイヤの外側から見ただけでは全く分からないし、内側を自分で確認しても恐らく見つける事は出来なかっただろう。
「何でしょうね、コレ?」
「知らん」
ニヤリと笑ったじっちゃんは再び作業に取り掛かった。笑
見た感じ50年以上は続けていると思われる街の自転車屋さん。今は自転車もネットで購入出来るし、ドンキなどのディスカウント店の他、自転車に特化したディスカウント店がこの店の近所にもある。そんな中、自営で生き残るのは至難の技で、唯一残っているようなお店は何かしらの差別化に成功した所だけだ。
じっちゃんは一見無愛想だが、確かな技術があると見た。全てを感覚だけで素早く手直ししている様を見ていてそんな風に感じた。
で、いくらですか?(前回は確か2千円だったよなー)
「3,500円ね」
ワッハハハハッ!←心の声
BMの点検と比べたら安いもんだ。
商売は難しい、技術料はそっちの言い値でも納得だ。
帰宅後にまたメンチカツ。やっぱ旨いわ、コレ!!