boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

パラダイム転換

出社して会社の掲示板を見ると珍しく本日の目標売上金額が掲げられていた。

 

「自分の中で設定している金額にプラス5千円かぁ〜」

 

お客さんも徐々に戻って来ているし何とかなるかな?くらいの感じで都心に向かった。

 

本日の都内、10時を回った時点で30℃を超える夏日。お昼を過ぎると車内の外気温計は34℃を指している。

この暑さの為か一発目以降お客さんが続き14時頃にはいつもの予算を達成、予算を大きく上回る事がほぼ確実となった。秋葉原でお客さんを下ろしガスを補充がてら小休止かな?と飯田橋方面にハンドルを切る。

 

路地裏から大きな中央通りに出ようと信号の無い横断歩道で一旦停止。いつもならひっきりなしに人通りがあって車を完全に止めていてはいつまで経っても前に進めない所、パッと左右を確認すると人の群れに間隔がある。目の前のゴツい兄ちゃんが通り過ぎたタイミングで発進出来そうだな。

 

平均的な身長だけど異様な雰囲気を漂わせている目の前の兄ちゃん。一見力士かな?と思ったのは長髪を後ろでまとめていて尚且つ立派な体躯だったからで、Tシャツ姿の胸板は大きく張り出し太い二の腕が逞しい。しかも鋭い眼光と大股でのっそのっそと歩く様子は周囲を威嚇しているかのようにも見える。

 

格闘技系?ボディビル?スポーツかな?

ゆっくりと左から右へ私の車の前を通り過ぎる頃には、左に接近する集団の第二波を見ていたので若干早まってアクセルを踏み込もうとしたその瞬間、兄ちゃんは前方を見据えながら私には右手でちょっと待ての合図。

 

ん?何?なんで止まった?車はまだ動き出していないぞ?早く通り過ぎてくれないと次の集団が来るじゃないか。

 

ちなみに、都内の横断歩道を渡る歩行者は最強だ。横断歩道があると周囲の状況に関係無く左右の確認を一切する事なく横断を始めるのが当たり前。道交法的にも歩行者優先で何か事故があれば車がほぼ100%悪くなるし、歩行中や横断しようとする人が存在する時に横断歩道に進入するだけでも勿論違反&罰金。それを理解しているので確認不要と言うわけだ。

 

福岡や北九州でも是非ともやって欲しいね。(どうなるかはご想像に...笑)

 

そう言った状況で、早く進みたいもんだからと車が動き出すとその行為に腹を立てる人がたまにいる。まだ俺が渡っているじゃないか?危ないぞ!ってな感じで謎の威嚇が始まることがある。

 

車は動き出していないのに、この兄ちゃんはその類かな?

 

いや、だから動いていないし、と思って右側を見ると白い杖の老人がいた。

 

兄ちゃんごめんよ〜  

 

渡り始めたばかりのご老人は非常に歩くのが遅く、安全に渡り切るまで念の為自分がここで車を止めておこうと思ったんですね。

 

ご老人が無事に渡り切った後ゆっくりと左折、ちょっと心配だったので左に寄せてバックミラーで後方を見ていたら、兄ちゃんはまだしきりに振り返って老人のその後を見守っていた。

するとご老人は横断歩道が終わった所から車道側へふらりとはみ出して、そのまま第二車線まで行く角度となっていた。危ない!と思った時には兄ちゃんが走って戻りご老人に寄り添い進路を修正、無事に歩道へ導いていた。

 

 

兄ちゃんごめんよ〜

 

物事は客観的に見ていると思っているつもりでも、自分と言うフィルターを通すことで条件付けされた状態となって見てしまう。お年寄りの姿を見るまで私にとって兄ちゃんの姿は全く別物で、そんな自分が恥ずかしくなった。

 

しかし、なんか気分が良かったのでそのまま帰ることにした。←仕事しろ

 

今日はこれで終わりにしておこう、ガツガツ稼ぐ必要も無いしな。そんな暑い一日だった。

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アンチョビ入りオリーブ見っけ!!!メキシコの地ビールとやらで気分良く。

(白いのはブリーチーズ)

これは手作業なのかな?旨い!!