boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

神の一手

あれから各国で称賛され続けている井上選手のラスベガスデビュー戦。

 

boulangeriemanna545.hatenablog.com

 

あるイギリスのボクシング専門誌によるPFP(パウンドフォーパウンド)では1位になるほど強烈なデビュー戦だった。

 

神の一手とカウンター

 

神の一手とは、アニメ「ヒカルの碁」で登場し有名となった言葉で囲碁の世界で言う妙手とでも言うべき意外性の高いとどめの一撃。(アニメにおいてはもっと崇高な位置付けとして捉えられている)←最近amazonプライムで全部見た(笑)

 

ボクシングのカウンターとは、相手が打って来ようとする時を狙って打つとどめの一撃。倒される側としては打った瞬間に大きな一撃を食うものだからたまったもんじゃ無い。笑

打ち込もうとする動きの中で相手側に体重が移動した瞬間にパンチが飛んでくるので、これはまさに車のノーブレーキでの正面衝突状態、もっとも重い一撃だ。

 

 

このアニメの世界で見た「神の一手」とボクシングの世界の「カウンター」が重なった。

 

私が音楽やスポーツを愛する理由はまさにこれで、究極の極限状態またはある分野に追いて高次元に達した者の人間離れした瞬間を見る事(体感&体験する事)が非常に快感であるし人類に無限の可能性を感じるロマンがあるから。なので好きなジャンルは勿論あるけど基本は何でも好き。

 

普通こう言った崇高なる一撃とか一手は人生に一度か二度あるかないか?くらいのものだけども井上選手においては

 

試合の度に出る

 

ところが、もう、ちょっと頭おかしい←井上選手に謝れ

 

ところでカウンターって「当て感が良い」と言った言葉のように、感覚(感)が冴え渡って「たまたま出た一撃」みたいな捉え方をされる場合があるが決してそうでは無く、用意周到に準備された訓練による賜物&策略であり意図的に撒かれた罠とでも言うべきもので、0コンマ何秒と言う世界で瞬間的に判断→反応→繰り出されるものであってあまりにも人間離れしているのでシックスセンス的な物に見えるのだと思う。

 

 

この動画を見ると確かにその場での感覚による対応力を大切にしている事も分かるのだけど、その裏には想像を絶するトレーニングがある事も事実で決して「たまたま」では無い。 融通無下とか天下無双状態にもっとも近い人間を、伝説でもなんでも無く現存している姿で見る事の嬉び。この時代に生きていて良かったな!!とつくづく思う。

 

ちなみに宮本武蔵が目指した天下無双とはあの漫画「バガボンド」に描かれる世界で大好きな世界なのだが、極めた者同士の戦いって最終的にはこう言う感じなのかな?と思っていて

 

このような静かなる戦いで、相手の動きに瞬時に呼応する動き、攻撃に動じないで神ひとえ&必要最小限の動きで交わす小さな動き、精神状態は非常に冷静で無に近い状態。まさに緊迫の鍔迫り合いで、互いの竹刀の切先の非常に小さな動きはまるでボクシングのジャブ。アクションが少ない上に小さいので分かりにくいけどもそれは防具着用やルール上そうなっているだけであって試合後はボクシング並みの疲労があると思う。

 

九州は剣道が盛んな地域で、小学生の時まで習っていた事もあって高校に入る時には野球と迷った事もあるのだけども、剣道の練習は

 

とてもキツい事が分かっていたので

 

却下。笑

 

代わりに当時の母校は割と強かった&部活繋がりで玉竜旗戦(剣道の甲子園的な)は良く観覧(応援)に行っていたのだけど、今思えば剣道って究極のカウンターの取り合いで、相手と対峙した時の駆け引きを思い出すと、この歳になって改めて井上選手の凄さが分かった気がする。

 

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表参道ヒルズ前にて。

アプデしたらちょっと使いにくい...