boulangerieの暇つぶし

元パン屋で都内タクドラの雑記。パン、料理(自炊)、音楽、映画、インテリア、酒、車、旅行...元嫁と質素な楽しい暮らし。

猫かよ!!

井上尚弥選手の試合を初めて生観戦したのは、バンタム級に上げての記念すべく1試合目。

boulangeriemanna545.hatenablog.com

この時も10年間無敗だったチャンピオンを圧倒したのだけど、前日のドネア戦がこの時のような展開になるとは誰が予想していただろう?いや、確かに井上選手の実力からすると序盤でのKO劇はあるかも知れない。しかしWBSSの決勝以降は、強豪を撃破し勝ち星を重ね、全盛期のドネア復活!とまで言われた選手相手に、ここまで本当に「何もさせない」感じで終わらせるとは全くの想定外、昨晩の試合はまさに正真正銘のモンスターだった。

 

それにしても最初のダウンシーン。アマプラのおかげで簡単に繰り返して見ているのだけど、何度見ても人間業では無い。井上選手の左ジャブをもらった直後のドネア選手(ブロック)は、引き続き両手でガードしつつダッキングの動きで先(次の攻撃)を取るために非常に小さなフェイントを入れいるのだけども、そのコンマ何秒の些細な一瞬の動きに合わせるかのように井上選手も動いていて、左か?右か?の判断を瞬時にやった後に隙を見つけて右ストレートを叩き込んでいる。

 

 

 

猫かよ!

 

 

この右ストレートに関して井上選手は、抜けた感じでそれほど手応えが無かったと言っていたのだけど、食らったドネア選手は過去最高の衝撃で頭が真っ白になった、パンチが全く見えていなかったと言っていた。距離が近くコンパクトに振り抜いたカウンター気味のパンチ、そしてドネア選手がまだ打ち込む前だったので体重が前方に行った直後で最小限のダメージで済んだのだけど、井上選手にしてみれば軽いパンチが、食らう相手にとっては非常に強烈なパンチである事も良く分かる。

 

そして2R開始15秒後、井上選手が左ジャブから得意の左フックと言う素早いコンビネーションを見せた後再び左ジャブ、その刹那!それを狙っていたドネアはジャブをしゃがんでかわすと同時に伝家の宝刀左フックを出すのだけども、対する井上選手も、左ジャブに合わせられた必殺のカウンターの左フックに対して即座にカウンターで左フックを放って後から出したのに先にヒット。

 

 

猫かよ!!

 

うーん、ちょっと何言ってるか分からないと思うけどw、ドネア選手は、井上選手の最初の左ジャブに合わせて、それを待っていたかのように左フックを放った。ここまでOK?笑

これはいわゆる「先(せん)の後」と言うやつでカウンター攻撃。相手の攻撃を待って、相手が攻撃する直前や直後を最初から狙って後から攻撃するパターン。相手は最初から待っているのだから、ドネアとしては井上選手の左ジャブの打ち始めまたはうち終わりにはすでに攻撃を始めていて、普通の選手はそれをかわすか食らうかの2択のはずなんだけども、井上選手の場合、先に動き始めたドネア選手の左フックに瞬時に反応して後から出したはずの井上選手の左フックの方が先に当たってしまうと言う意味不明な展開に。そもそも、カウンターに対してカウンターが瞬間的に出るなんて事自体が異常なのだけども。よって

 

 

猫かよ!!←もう良いから..

 

 

となる訳です。

 

これはもう完全に人間の反応速度を上回っている。加えて井上選手の繰り出す攻撃は、その全てが体の中心&重心、もしくは足元からといった具合に常にフルパワー状態でやって来る。しかもそんなフルパワー攻撃はどんな体制からも飛んで来る訳で、止まっていても動きの中からでも、また拳がどんな位置にあってもノーモーションでパンチが飛んで来るのだから防ぎようが無い。ちなみにディフェンスも神だからね...

 

単にコツコツやるとか続けるとか我慢するとか、おおよそ普通一般全ての努力とは完全にかけ離れてしまっている井上選手の言う努力の世界。彼を見ていると世の全ての努力が霞んでしまうのだけど、同時に人間はここまでやれる!と勇気付けられる気もするな。

 

バーガー再び

キーマカレーって鶏肉じゃん!と気付いた本日。慌てて献立をバーガー再び!とハンバーグ定食に変更した。←アホ

 

※追記

詳しい人の解説動画を見ると、最初のダウンシーンは井上選手が先にしかけたフェイントの左ジャブとの事。いずれにせよそこにはコンマ何秒のえげつない駆け引きがあって人間業では無い。