ほぼ2週間毎に新人スタッフが数十人単位で入ってくるこの業界。その分辞める人も多いって話ですがこの現象はコロナ禍以前から続いている日常の光景。それは何故かと申しますと
基本誰でも出来るから
余程の事が無い限り年齢、経験、職歴問わず受け入れるのでこんな私でさえも電話面談と履歴書の送付のみで即合格したのです。後はやりようによっては世の平均的な年収を軽く超える事が可能なので(関東&関西?限定かと)私のような地方出身者も多い気がする。
さて、日常の光景ってのをもう少し具体的に書くと、出庫する際は会社の出口で数人に囲まれ車両の最終点検なるものを行います。ライトの点灯、ハザードの点灯、エンジンルームのバッテリー液やファンベルトの異常がないか?車内に私物を置いていないか?座席の位置は定位置か?車内カメラはきちんと起動しているか...などなど。これらエンジンルーム以外(エンジンルームは経験者が担当)の点検を行うのが新人さんの役目でして、車両が来るとそれまで本を片手に熱心にやっていた地理試験の勉強の手を止め、皆一斉に慌てて車両の点検に入る。新人さんは他にも車庫内の車両の移動や誘導なども行いつつ午前中は皆外で待機しているのですがその手には必ず問題集やマイノートなどを持参、皆必死で勉強しているのがいつもの見慣れた景色となっているです。
何故必死なのか?
都内で営業するためには二種免許取得と二科目の地理試験合格が絶対条件です。二科目のうち一科目は法令関係の試験で割と簡単なのに対し地理試験は普段都内を走っている人でも難関。出題範囲が広く研修全般が終了となる2週間程で受かるのを目標にする為皆必死なのです。(合格率は40〜50%)
地理試験
問題は大きく分けて6パターン。
例えば施設関連の地図はこのような物が地域毎に6パターンある。一つの地図でおおよそ30箇所あるので180箇所を覚える必要があります。
問題構成はこれが基本。マークシート方式で正解率80%で合格です!
問題1
幹線道路地図から出題←これも6パターンあるけど被る部分も多く84本の幹線道路と45箇所の交差点を覚えれば完璧。
問題2
上記施設地図を6パターン覚えておけば完璧。
問題3
都内全ての高速道路の出入り口と道路名称(5号池袋線とか)を覚えれば完璧。
問題4
過去問50問の中から出題される傾向が強い。よって50パターン丸暗記すれば完璧。
問題5
問題1と2が暗記出来ていればほぼ完璧。
ほぼ丸暗記ものなんすね。
ところが!土地勘が全く無いので道路はともかく施設を覚えるのは意外と大変で、例えば語呂合わせとかストーリーを作って覚えるといった作業がやりにくいので各自工夫してとにかく覚えるしかない。その上やって見ると範囲が想像以上に広いので皆暗記に必死になるんですね。
一般的な必勝法としては難易度が高い問題4を捨て、問題3までをなんとかマスターすれば問題5はその知識で分かる。←あとで知る
しかし私は問題4まで丸暗記←ここの点数がデカいので
無事に一発合格となりましたがやはり問題4の丸暗記が一番難儀した。
ちなみにこれを金取って教える所があるのに驚いたのだけど、そこでは問題4は捨て問題、故に難関試験になると書いていたけど、だったらそこを重点的にやったら良いじゃん!ってのが当時の私の考え方。歳を取ると記憶力というか暗記する力が薄れているのに気付いた懐かしい思い出だ。
現場に出たらほぼ役に立ちませんけどね 笑
トマトソースにしてみた。旨し。