デニッシュペストリー発祥の地はオーストリアのウィーン。ウィーンからフランスに渡って三日月のクロワッサンになり、他方デンマークに渡ってデニッシュペストリーとなった。ヨーロッパではヴィエノワズリーとかヴィエナブロートと呼ばれるが、国内ではアメリカの呼称であるデニッシュが一般的。
このデニッシュにどっぷりハマったのは15〜6年前で授産施設へ出向した時。 目的は、施設の売上で施設が回るようにする事。 障がいを持った方の職業訓練施設なので、労働力は基本その方々中心。 後は現場スタッフとソーシャルワーカーさんとアルバイトスタッフ。 ワーカーさん4人、現場製造スタッフ4人→正社員。販売アルバイトスタッフ4人。訓練生20名ほど。→もちろん正規の時給が発生する。
そこの医院長は、同業者と対等に張り合える店舗にしてこそ真の訓練が出来る!と考えていて、出来上がった店舗はまーゴージャス!パット見まず施設とは分からない。石窯も設置して、まさに本格志向のパン屋さんだ。
店舗規模も良くある郊外型の巨大なヤツ。 ワーカーさんと現場スタッフとの確執や、店舗運営と施設としての機能を両立させるなんて無理難題が山積みで...
まーそんなこんなは置いておいて、まずは売上回復!の一つとして取り組んだ、お客さんから見た楽しい売り場作り。その一つにデニッシュで彩り良く!と言うのをやったおかげで、どっぷりとデニッシュにハマり込んだのでした。デニッシュの最大の特徴は、以前PPAPで書いた通り。
boulangeriemanna545.hatenablog.com
油脂を生地に折り込んでパイのような口当たりに仕上げる事でサクサク&風味を良くする。
「生地」「フィリング」「成形とトッピング」の3つの要素を組み合わせて、いかに一つの味を創造するかが腕の見せ所であるのだがその組み合わせは無限。故に華がある。店舗の顔に相応しいし目立つし見栄えも良い。
調度同じ時期、フランスで開催されるパンのコンクールで日本人が初めて世界一となった。
準主食的な位置付けのパンであると同時に、昔ながらの菓子パンや調理パンのイメージが強かったそれまでのイメージ。今までは彩りなんて気にする事は少なかったはずなんだけど、この年から大きな変化が起こった。
今では全国チェーン店のデニッシュでさえ、ワンポイントでチャービルが乗っているのは当たり前ですが→ケーキに良く乗っている飾りの葉っぱです。
振り返ると何かが大きく変わった瞬間&時代。
私にとっては大きな歴史の1ページなのでした。
S君に、Wさん、今年こそ日本代表に選ばれると良いね!